活動報告

副大臣公務

コロナ禍の中でも子供達に学びの保障を(文部科学副大臣1年間の活動を振り返る11)

学校の再開、困窮学生等の学修継続のための取組

2月27日安倍総理から全国の学校おける3月2日から春休みまでの臨時休業要請がなされた。突然の要請に学校現場での困惑はいかばかりであったか、
私の下にも様々な声が届けられた。未曾有の事態にあって、「今子供達に必要なこと」を具現化するため、大臣を支えながら対応にあたった。

◆一斉臨時休業要請による影響への対応

年度末も迫ってきた2月末頃。各学校では卒業式をはじめとする年度の締めくくりとともに、新年度に向けた準備が進められていた。この学校で過ごすのもあ
と何日。そう思いながら過ごしていた子供達も多かったであろう。
そこに突然の臨時休業要請だった。もとより未知のウイルスに立ち向かっていくための正解は用意されていない。批判は誰にでも可能だが、その中でいかに影
響を最小限に食い止める対策を講じていくかは、政府の一員としての立場にあるからこその責任であった。
とにかく混乱する現場を落ち着かせるため、新たに浮上する課題に迅速に対応策を打ち出すため、文部科学省の職員には「誰のために仕事をしているのか」の
原点に立ち返り、前例や慣習にとらわれることなく、今必要とされている対策をとることを言い続けた。

全国市長会立谷会長(中央右)、全国町村長会荒木 会長(左)らから緊急提言を受け取る

埼玉県大野知事からの要望書を受け取る

◆休業期間の長期化を克服する学びの保障に向けて

感染拡大の懸念から緊急事態宣言の発出までの流れの中で、一部の地域では新学期が始まったものの、都市部を中心に学校再開の見通しが立たない状況に陥っ
た。そうなると、家庭での学習を中心としたフォローでは休業中の遅れをカバーしきれなくなる。学校に行けることが前提で組まれている様々な教育活動をどの
ような形で実施し、学びを確保していくかが重要な課題となってきた。
文部科学省では、学校の再開を見据えつつも、長期化する可能性も十分に考慮し、休業期間中の学びを保障するための検討が昼夜を問わず行われた。私は、
「学校は教科の勉強をするだけの場所ではない。授業の詰め込みで帳尻を合わせる発想は捨てて、いかにして楽しいと思える学校生活を送れるようにしてあげら
れるかを考えてくれ。」と職員に求めてきた。
そして6月5日、文部科学省では「学びの保障パッケージ」をとりまとめ、全国へ発信した。
なお、この件に絡んでは各方面から様々な声が上がってきたが、中には「学校現場のことを分かって言っているのか」と思わず憤慨したくなるような主張もあ
った。教育は国家の基本である。空気に流されることなく、理想と現実を見据えて取り組まなければならないとの断固たる信念で対応に当たった。
子供達を犠牲にしてはならないし、学校現場で対応する先生方を最大限サポートして結果を出してもらわないといけない。この思いに共感した文部科学省の職
員もよく頑張ってくれた。

学びの保障に関わる打合せでは、子供の学びを最優先に考える担当者の熱い意気込みが伝わってきた。

PAGE TOP