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南相馬のロボット技術を世界に届ける「ロボコム・アンド・エフエイコム南相馬工場」開所式に出席しました

南相馬のロボット技術を世界に届ける「ロボコム・アンド・エフエイコム南相馬工場」開所式に出席し、工場を見学させていただきました。ものづくり大国日本の復活には、若い人がワクワクして仕事に取り組める環境整備が大切です。この工場はその夢の第一歩です。是非ここ南相馬市で、世界一のものづくりの情報が発信できる様な素晴らしい工場にしていただきたいと思います。

「ロボットのまち 南相馬」で、最先端デジタルファクトリーが稼働~工場建設の背景~
日本の製造業が置かれている環境は、地政学リスクの高まりや自然災害によるサプライチェーンの分断、深刻な人手不足など、かつてない規模と速度で急速に変化しつつあり、極めて厳しい状況を迎えています。経済産業省が発行する「2021年版ものづくり白書」では、不確実性が高い時代において取るべき戦略として、「デジタル化によるダイナミック・ケイパビリティ(企業変革力)を強化する必要がある」と提唱されています。製造業におけるデジタル化を実現するためには、IoTですべての工程・設備のデータを収集し、AIを活用したシミュレーションで最適解を出し、それに基づいて自律的に工場を稼働させる「デジタルファクトリー」の構築が必要不可欠です。R&F南相馬工場の建設地・南相馬市は2017年に「南相馬ロボット振興ビジョン」を策定し、ロボット産業を根付かせるために、復興工業団地内に福島ロボットテストフィールドを設置する等の取り組みを推進しています。そして、R&Fは2019年に復興工業団地立地企業第1号として、「ロボットのまち 南相馬」に最先端技術・設備を導入したデジタルファクトリーを着工いたしました。
R&Fのコンセプト:ロボット・システムインテグレーター」の後方支援
製造業が直面している課題を解決する「デジタルファクトリー」の構築に必要不可欠な存在が、ロボット・システムインテグレーター(以下、ロボットSIer)です。
しかし、ロボットSIerは多くの課題を抱えています。自動化✕デジタル人材の不足、加工部品の適切な発注先がわかりにくく納期が長い、設計や制御の標準化が進まず効率が悪いなど、解決が難しい課題が山積しています。さらに、人材不足解消のためエンジニア育成が急務ですが、個社ごとに対応するのは課題が多く、進んでいないのが実情です。R&Fは変種変量生産システムをデジタル技術で実現するチーム「Team Cross FA」の一員として、上記ロボットSIerが抱える課題解決に向けて「半製品ロボット・FAキットの開発」「特注部品の短納期加工」「ロボットSIerの育成と提供」を通じ、後方支援を行います。
R&F南相馬工場のコンセプト:変種変量生産に対応するデジタルファクトリー
R&F南相馬工場は、「カーボンニュートラルを実現するエネルギーマネジメント」「販売から生産設備まで連動した生産システム」「生産を停止させない工場のネットワークセキュリティ」などに取り組み、デジタルとリアルの融合により実現した24時間完全無人化ラインを備える、次世代型モノづくりの基幹工場となるデジタルファクトリーとして稼働を始めます。
本工場ではハイエンド機器を多数導入し、加工部品の変種変量・短納期生産を実現します。また、ロボットによる工程の自動化をスムーズにできる半完成品「ロボットシステムパッケージ」も開発・生産。これまで、大手企業でしか導入できなかった自動システムの導入コストと維持管理コストを下げ、中小企業でも導入可能なパッケージとして提供します。これは同時にロボットSIerの後方支援にも直結します。
不確実性の高まる社会で、R&Fは「ロボットのまち 南相馬」でデジタルファクトリーを稼働させることにより、モノづくり大国・日本の復活を目指します。

 最先端の技術と設備を導入した南相馬工場の特徴 

①カーボンニュートラルを実現するエネルギーマネジメント
カーボンニュートラル実現に向けた取り組みとして、自家消費型太陽光発電システムや産業廃棄物計量システムの導入、製品単位での原単位管理によって、CO2排出量約3,000t/年の削減を実現します。
②販売から生産設備まで連動した生産システム
AIを活用した自動見積もりの活用や生産設備まで連動した生産システムを実現。変種変量・短納期生産に対応します。生産管理システムや最新のCAD/CAMシステム及び、デジタル上に構築された仮想生産ラインによるシミュレーション、統合MES(製造実行システム)などが生産設備とシームレスにつながり、さらに生産設備や製造製品の情報がシステムにフィードバックされることで、デジタルツインを実現。自律制御された完全無人エリアを含む、全体最適化された工場を可能にしました。まさにロボットSIerが実現した「製造業のDXを具現化した工場」と言えます。
③生産を停止させない工場のネットワークセキュリティ
基幹システムのコアネットワークレベルと工場内の生産ネットワークレベルの二段階でネットワークセキュリティを構成して、一般的なコア側のアクセス制御(ACL)、ファイアウォール、UTM(統合脅威管理)に加え、工場内のネットワークを各加工ゾーンをセルとして分け、それぞれにエッジ側ファイアウォールを設置することで、外部だけではなく、内部からの攻撃に対してもセキュリティを強化します。
「ロボコム・アンド・エフエイコム南相馬工場」の施設概要
加工工場  :75mx30mxH7m​(ロボット自動化加工工場)​組立工場  :30mx15mxH4m(ロボットシステム組立工場)※予定​
本館    :37mx24mxH3m(2F建)【1F】展示場、会議室x2、倉庫 【2F】事務所(50人)、ラボ、食堂​
研修施設  :35人収容​​

ロボコム・アンド・エフエイコム株式会社HPより https://robotandfa.com/

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